本展覧会は、カスティリオーニの創造の場所であり、現在は、ミュージアムとして一般
に公開されている、イタリア、ミラノのピアッツァ・カステッロ27番地に現存する彼のスタジオを、写
真パネルやビデオ、彼によってデザインされたプロダクトを用いて再構築しています。
「スタジオ」内部には、ミラノのスタジオ内の様子が大きな写
真パネルとしてなって現れ、映画「ドッグヴィル」におけるラース・フォン・トライアーの演出を思い起こさせるような、抽象的な空間を作り出しています。カスティリオーニのデザイン哲学を体現した21点のプロダクトの他、窓から見えるミラノのカステッロ(城)や鏡など彼を象徴するような要素も登場し、カスティリオーニをよく知る人々のインタビュー映像、そして、モノの本質
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を読み解くことの大切さを説いたという彼のパフォーマンス講義の様子も映像で見ることができます。
カスティリオーニの創造の場であった空間に身を置き、彼が生み出してきた数々のプロジェクトやデザインの軌跡、またプロダクトなどを通
して彼の創造の記憶をたどっていきます。そして、この空間から、彼のデザイナーとして視点やデザインに対する姿勢、考え方に思いを巡らせることで、私たちの日常の生活にあふれているモノと人との関係を見直し、「デザイン」の意義を考える機会を創設します。 |