神戸の残り香 成田一徹 切り絵の世界
 
大阪商船三井船舶ビル
「どっこい、生きとるで」
-震災後も最上階の壁面で吠えるライオン
喫茶「エデン」
心地良い古色に引かれてやってくる
常連客たち、 板張りの床を鳴らして入店
神戸灯台
白いタイルの外壁、遠矢浜に建つ
優美な港の守り手は3代目の塔型灯台
旧グッゲンハイム邸
JR車窓から目を引く赤い洋瓦の異人館、
2階の格子窓から水平線が見える
神港ビル
アールデコ調の僧職をまとった塔屋、
旧居留地の息吹を伝える
ポートタワー
優美な曲線の塔が未だ苦闘中の神戸港に
語りかける…「ぼちぼちやったらええ」
阪神大震災10周年(2005年1月17日)をはさむ2003年4月3日から2005年7月7日にかけて、神戸新聞は毎月第1、第3木曜の夕刊1面 に神戸出身の切り絵作家・成田一徹さんの作品を写 真にして連載しました。神戸の街に漂うなつかしさ、温かさ、大人のにおいを探し求めて描き出した切り絵の数々、成田さんは作品を通 して「この街が何か大切なものを失いかけているのではないか」と問いかけました。50回にわたった連載「神戸の残り香」は、神戸の街から「神戸」が消えていくことに“待った”をかけた作品集と言えるでしょう。
※成田一徹著「神戸の残り香」(神戸新聞社出版、定価1890円)は「 TO THE BAR」など成田さんの他の著書とともに、隣接の八重洲ブックセンター・汐留メディアタワー店3階売り場で販売中です。
成田一徹 なりた・いってつ
1949年神戸生まれ。
38歳で切り絵作家として独立し、週刊誌、月刊誌。新聞などに作品を発表しながら、東京を中心に全国で個展。酒場を取り上げた「TO THE BAR」、「最新切り絵教室」ほか著書多数。
神戸の残り香
神戸新聞総合出版センター
¥1,800(税別)
TO THE BAR
日本のBAR74選
朝日新聞社
¥540(税別)
だれでもできる
最新切り絵教室
誠文堂新光社
¥1,760(税別)